04工場・ものづくり

自動車整備士の取り方|3級・2級の受験資格と合格率79%

自動車整備士の3級・2級は、実務経験か整備専門学校などの養成施設で受験資格を得ます。日整連の登録試験の日程・受験手数料・合格基準・最新の合格率(令和8年度第1回)と、実技試験が免除になる仕組みを、国土交通省と日整連の公式情報で整理しました。

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3級は実務6か月から・2級へ

自動車整備士の取り方

AT A GLANCE

自動車整備士(三級・二級)の早見表

資格名
自動車整備士(三級・二級)
種類
国家資格(自動車整備士技能検定)
費用の目安
日整連の登録試験:学科12,500円・実技18,000円(税込・令和8年度第2回から)+国の技能検定の手数料(全部免除なら2,450円)
かかる日数
学科は三級60分・二級80分。登録試験は年2回(10月と3月)
受ける条件
三級は15歳以降の実務経験6か月以上か、一種養成施設の三級課程修了など。二級は三級合格後2年以上の実務経験か、一種養成施設の二級課程修了など
公式の出典
公式情報を確認する ↗

MONEY MAP

この仕事の月収と、費用対効果

統計の職種:自動車整備・修理従事者(自動車整備士の資格を持つ人だけの平均ではありません)

この職種34.0万円
全体の平均37.0万円

月収=きまって支給する現金給与額(残業代などを含む・賞与を除く)。全体の平均との差は−3.1万円。

この職種全体
月収(きまって支給)34.0万円37.0万円
うち基本の給与(所定内)30.6万円34.1万円
年間の賞与など96.4万円101.0万円
年収の目安(計算値)約504万円約546万円

費用対効果

取るのにかかる費用 12,500円(登録試験の学科の受験手数料(1回分・令和8年度第2回から))は、この職種の月収の約4%、日数にすると約1.1日分です。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・男女計・企業規模10人以上(e-Stat ↗)。年収の目安は「月収×12+賞与」で計算した値です。統計は「その職種で働く人の平均」で、資格を持つ人だけの平均ではありません。日数は1か月を30日として計算しています。

目次

「整備の仕事をしたことがなくても、整備士の試験は受けられる?」

「3級と2級は、何が違って、どの順番で取るの?」

「試験はいつあって、受験料はいくら? どのくらい受かっている?」

自動車整備士は、車の点検や修理を仕事にするための国家資格です。誰でもすぐ受けられる試験ではなく、実務経験か学校(養成施設)で受験資格を得てから受けます。

この記事でわかること

  • 3級・2級で求められる技能と、受験資格(実務経験の年数・養成施設)
  • 日整連の登録試験から、国の合格を受けるまでの6ステップ
  • 学科試験・実技試験の中身と、実技が免除になる仕組み
  • 試験日程・受験手数料と、令和8年度第1回の合格率

この記事の答え

3級は「15歳以降の整備の実務経験が6か月以上」か「一種養成施設の三級課程の修了」などで受けられます。2級は「3級に合格してから2年以上の実務経験」か「一種養成施設の二級課程の修了」などが条件です。

日本自動車整備振興会連合会(日整連)の登録試験に合格すると、国の試験が免除されます。登録試験の手数料は学科12,500円・実技18,000円(令和8年度第2回から)。令和8年10月の学科試験は、7種目の合計で合格率79.0%でした。

読者読者

整備士って、試験だけ受ければなれるんですか?

ちずがめちずがめ

まず受験資格をそろえるところからなんだ。働きながらか、学校に通うか。道は2つあるよ。

ゴール:取ると何ができる?

自動車整備士は、国土交通大臣が行う「自動車整備士技能検定」に合格して得る資格です。種類は一級・二級・三級・特殊整備士に分かれています。

国土交通省は、それぞれの級に求める技能を次のように示しています。

級求められる技能(国土交通省の説明)
一級二級より高度な自動車の整備ができること
二級自動車の一般的な整備ができること
三級自動車各装置の基本的な整備ができること
特殊各分野(タイヤ・電気装置・車体)の専門的な知識・技能を持つこと

三級は「基本」、二級は「一般的な整備」と段階が上がります。まず三級を取り、実務を積んで二級へ、という順番が基本です。

なお、いま試験の種類が切り替わる途中です。日整連の案内では、これまでの「二級ガソリン」「三級シャシ」などの区分(旧試験)に代わり、「二級自動車整備士(総合)」「三級自動車整備士(総合)」などの新試験が始まっています。

道筋:国の合格を受けるまでの6ステップ

  1. 道を選ぶ 整備工場などで働きながら実務経験を積むか、一種養成施設(整備専門学校・高校・職業能力開発校など)に通うかを決めます。
  2. 受験資格をそろえる 三級なら、15歳以降の実務経験6か月以上か、一種養成施設の三級課程の修了などが必要です。
  3. 登録試験を申し込む 受験申請書は最寄りの自動車整備振興会にあります。申し込みの受付は5日間ほどと短いので、日程を先に確かめます。
  4. 学科試験を受ける 四つの選択肢から一つを選ぶマークシートの試験です。
  5. 実技試験を受ける(または免除) 実技は、同じ種類の学科に合格した人が受けます。養成施設を修了して2年以内なら、その課程の実技試験は免除です。
  6. 国の技能検定を申請する 登録試験に合格すると、合格から2年間は国の技能検定の試験が免除されます。運輸支局などに申請して合格を受けます。

登録試験は、国土交通大臣の登録を受けた日整連が行う試験です。国の技能検定そのものではありませんが、合格すると国の試験が免除になる仕組みです。

受験資格:実務経験の年数と養成施設

国土交通省と日整連の公式で、主な受験資格はこうなっています(学歴で年数が短くなる場合もあります)。

受ける級実務経験で受ける場合学校(養成施設など)で受ける場合
三級15歳以降の実務経験6か月以上一種養成施設の三級課程を修了(実務0年)
二級三級に合格したあと2年以上の実務経験一種養成施設の二級課程を修了(実務0年)
一級二級(シャシを除く)に合格したあと3年以上の実務経験二級合格後、一種養成施設の一級課程を修了

学歴で短くなる例もあります。大学・高校などの機械・電気・電子の学科を出た人は、三級の実務経験が3か月以上です。高校の自動車科・自動車整備科を出た人は0年です。

二級の実務経験も、学校によって短くなります。たとえば高校の機械科などを出た人は、三級合格後1年4か月以上です。くわしい条件は、最寄りの自動車整備振興会に確かめてください。

一種養成施設と二種養成施設のちがい

種類主な対象期間の目安
一種養成施設整備の実務経験がない人(整備専門学校・高校・職業能力開発校など。全国に約230施設)三級課程1年以上(830時間)、二級課程2年以上(1,715時間)
二種養成施設整備の実務経験がある人(各都道府県の自動車整備振興会の技術講習所。全国に53施設)二級・三級課程は90時間以上・6か月以内

どちらも、所定の課程を修了すると、修了した課程の実技試験が修了後2年間免除されます。一種養成施設の修了で、受験資格も得られます。

二種養成施設は、働きながら通う人が多い施設です。夜間や休日に講習を行うところもあります。ただし、課程を修了する日までに受験資格(実務経験)を満たしている必要があります。

読者読者

学校を出ると、実技の試験を受けなくていいんですね。

ちずがめちずがめ

そう、修了してから2年の間ならね。学科は受けるから、試験の中身を見ておこう。

試験の中身:学科はマークシート・実技は現物で

日整連の案内(令和8年度)から、三級と二級の学科試験をまとめました。

試験問題数試験時間合格基準(令和8年度第1回)
三級(シャシ・ガソリン・ジーゼル)30問60分30点満点で21点以上
二級(ガソリン・ジーゼル・二輪)40問80分40点満点で28点以上、かつ分野ごとに40%以上
三級(総合)※第2回から30問60分合格発表のときに公表
二級(総合)※第2回から40問80分合格発表のときに公表

二級は合計点だけでなく、エンジン・シャシ・整備機器等・法規の4つの分野それぞれで4割以上が必要です。合格基準は毎回、合格発表のときに日整連のホームページで公表されます。

項目内容
学科の方法四肢択一式・マークシート(HBの鉛筆)
実技の方法部品・装置・実車を使い、点検・測定・判定などを書きこむ方式
実技の問題数・時間一級小型以外は3問・30分
実技を受けられる人同じ種類の学科試験に合格した人

実技試験の会場は、原則として札幌・宮城・新潟・東京・愛知・大阪・広島・香川・福岡・沖縄です。学科試験は、原則として各自動車整備振興会がある都道府県で行われます。

二級(総合)・三級(総合)の実技試験は、令和10年1月に始まると案内されています。

日数:登録試験は年2回

登録試験は、10月(第1回)と3月(第2回)の年2回です。令和8年度の日程はこうなっています。

回申請の受付学科試験実技試験
第1回(第113回)令和8年7月27日〜7月31日令和8年10月4日令和9年1月17日(二級ガソリン・三級シャシ)
第2回(第114回)令和8年12月14日〜12月18日令和9年3月14日一級小型のみ(令和9年8月22日)

実技試験の申請は、学科と同じ受付期間にします。学科と実技を同時に申請した人は、学科に合格したあとで実技の手数料を納めます。

受験資格をそろえるまでの期間は、道によって大きく違います。実務経験なら三級で6か月以上、一種養成施設なら三級課程で1年以上、二級課程で2年以上です。

費用:登録試験の手数料+国の手数料

項目金額
登録試験 学科(一級以外)12,500円(税込)
登録試験 実技18,000円(税込)
国の技能検定(1種類につき)7,200円
国の技能検定(学科・実技とも全部免除の人)2,450円

登録試験の手数料は、令和8年度第2回の案内の金額です。第1回は学科7,200円・実技14,000円だったので、第2回から上がっています。納めた手数料は返ってきません。

養成施設に通う場合は、別に学費がかかります。学費は学校ごとに違うので、通いたい学校の公式で確かめてください。

読者読者

受付が5日間しかないのは、見落としそうです。

ちずがめちずがめ

最寄りの整備振興会に早めに聞いておこう。一歩ずつ行けば、ちゃんと着くよ。

合格率:令和8年10月の学科は合計79.0%

日整連が発表した、令和8年度第1回(令和8年10月4日)の学科試験の結果です(速報)。

試験の種目受験者数合格者数合格率
二級ガソリン自動車2,650人2,058人77.7%
二級ジーゼル自動車629人422人67.1%
三級自動車シャシ859人690人80.3%
三級ガソリン・エンジン3,173人2,533人79.8%
三級ジーゼル・エンジン275人217人78.9%
7種目の合計8,324人6,575人79.0%

※合計には、二級2輪・自動車車体も含みます。

受験する人は、実務経験か養成施設などで受験資格を得た人です。数字だけを見て、勉強なしで受かると考えないほうが安全です。日整連のホームページでは、過去の問題と解答が公開されています。

取ったあとの仕事

自動車整備士が活きるのは、車の点検・修理をする仕事です。

国の統計(厚生労働省「一般職業紹介状況」2026年9月分)では、ハローワークの数字はこうなっていました。

仕事の分類有効求人有効求人倍率
機械整備・修理従事者37,534件3.90倍

※この分類には、自動車以外の機械の整備も入ります。整備士の資格を求めていない求人も含まれます。

三級のあと、実務を積んで二級へ、さらに一級へと進む道があります。一級は、二級(シャシを除く)に合格したあと3年以上の実務経験などが必要です。

そろえる教材

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自動車整備士のテキスト・問題集

登録試験の学科はマークシートで、三級は30問中21点以上が合格の目安です。試験の区分が新しい「総合」に切り替わる途中なので、自分が受ける区分に合った新しい版を選びましょう。

よくある質問

整備の仕事をしたことがなくても受けられますか?

そのままでは受けられません。整備工場などで15歳以降に6か月以上の実務経験を積むか、一種養成施設の三級課程を修了すると、三級の受験資格が得られます。

いきなり二級を受けられますか?

一種養成施設の二級課程を修了すれば、三級を持っていなくても二級の受験資格が得られます。実務経験で受ける場合は、三級に合格してから2年以上の実務経験が必要です。

登録試験と国の技能検定は、両方受けるのですか?

登録試験に合格すると、合格から2年間は国の技能検定の試験が免除されます。そのうえで国に技能検定を申請します。学科・実技とも全部免除の人の手数料は2,450円です。

参考・出典

出典(9件)
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