04工場・ものづくり

2級ボイラー技士の取り方|受験資格なし・合格率52.9%・実技講習

2級ボイラー技士は、受験資格がなく誰でも受けられる国家試験です。試験の科目・問題数・時間・合格基準、試験手数料8,800円、令和7年度の合格率52.9%、免許を受けるのに必要なボイラー実技講習(20時間・埼玉の例33,330円)まで、公式情報で整理しました。

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受験資格なし・4科目40問

2級ボイラー技士の取り方

AT A GLANCE

二級ボイラー技士免許の早見表

資格名
二級ボイラー技士免許
種類
国家資格(労働安全衛生法の免許)
費用の目安
試験手数料8,800円(非課税)+ボイラー実技講習33,330円の例(埼玉・税込・テキスト代と送料込み)+免許申請の収入印紙1,500円
かかる日数
試験は1日(3時間)。ボイラー実技講習は20時間・3日間の例
受ける条件
受験資格はなし(本人確認証明書が必要)。免許を受けるには、実技講習の修了や実地修習などの条件がいる
公式の出典
公式情報を確認する ↗

MONEY MAP

この仕事の月収と、費用対効果

統計の職種:その他の定置・建設機械運転従事者(ボイラー・オペレーター(浴場を除く)・ビル設備管理人などを含む職種)

この職種32.2万円
全体の平均37.0万円

月収=きまって支給する現金給与額(残業代などを含む・賞与を除く)。全体の平均との差は−4.9万円。

この職種全体
月収(きまって支給)32.2万円37.0万円
うち基本の給与(所定内)28.5万円34.1万円
年間の賞与など66.3万円101.0万円
年収の目安(計算値)約452万円約546万円

費用対効果

取るのにかかる費用 43,630円(試験手数料+実技講習(埼玉の例)+免許申請の印紙)は、この職種の月収の約14%、日数にすると約4.1日分です。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・男女計・企業規模10人以上(e-Stat ↗)。年収の目安は「月収×12+賞与」で計算した値です。統計は「その職種で働く人の平均」で、資格を持つ人だけの平均ではありません。日数は1か月を30日として計算しています。

目次

「ボイラー技士って、経験がなくても受けられる?」

「試験に受かれば、すぐに免許がもらえるの?」

「どのくらいの人が受かっていて、全部でいくらかかる?」

2級ボイラー技士は、工場やビルのボイラーを扱うための国家資格です。試験は誰でも受けられますが、免許を受けるには試験とは別の条件があります。

この記事でわかること

  • 2級ボイラー技士でできること(扱えるボイラーの大きさ)
  • 受験資格と、試験の科目・問題数・時間・合格基準
  • 令和7年度の合格率と、試験の回数
  • 免許に必要な「ボイラー実技講習」の時間と料金の例

この記事の答え

2級ボイラー技士の試験に受験資格はありません。ただし免許を受けるには、試験の合格に加えて「ボイラー実技講習(20時間)の修了」などの条件が必要です。

試験は4科目・40問・3時間の筆記で、科目ごとに4割以上かつ合計6割以上で合格です。試験手数料は8,800円。令和7年度の合格率は52.9%でした。実技講習は、埼玉支部の例で税込33,330円(テキスト代など込み)です。

読者読者

受験資格なしなら、受かればすぐ免許ですか?

ちずがめちずがめ

そこが落とし穴なんだ。試験とは別に、免許を受ける条件があるよ。順番に見ていこう。

ゴール:取ると何ができる?

ボイラーは、燃料を燃やして水を温め、お湯や蒸気をつくる設備です。工場の製造設備や、ビルの暖房・冷房・給湯に使われています。

法令では、ボイラー(小規模・小型のものを除く)は、ボイラー技士の免許を受けた人でなければ扱えないと決めています。2級ボイラー技士は、そのボイラー技士の入口の免許です。

ボイラー取扱作業主任者になれる範囲

ボイラーを扱う作業では、会社は「ボイラー取扱作業主任者」(作業を指揮する責任者)を選びます。どの免許の人を選ぶかは、ボイラーの伝熱面積(熱を伝える部分の面積)の合計で決まります(ボイラー及び圧力容器安全規則 第24条)。

扱うボイラーの伝熱面積の合計作業主任者に選べる人
500㎡以上(貫流ボイラーだけの場合を除く)特級ボイラー技士
25㎡以上500㎡未満特級・1級ボイラー技士
25㎡未満特級・1級・2級ボイラー技士
小規模ボイラーだけ上の3つ、またはボイラー取扱技能講習の修了者

2級ボイラー技士は、伝熱面積の合計が25㎡未満なら作業主任者になれます。なお、貫流ボイラーなどは面積を減らして数える決まりがあります。

1級ボイラー技士の試験は、2級の免許を受けた人などが受けられます。2級は、上の段に進むための土台にもなります。

道筋:免許証を受け取るまでの5ステップ

  1. 試験を申し込む 受験資格はありません。本人確認証明書を付けて申し込みます。オンライン申請は、試験日の2か月前から14日前まで。書面の郵送もできます。
  2. 試験を受ける 全国の安全衛生技術センターなどで受けます。4科目・40問・3時間の筆記試験です。
  3. 結果を受け取る 合格なら「免許試験合格通知書」が届きます。電話での結果の問い合わせには答えてもらえません。
  4. 免許を受ける条件をそろえる 条件の1つが「ボイラー実技講習(20時間)」の修了です。講習は試験の前でも後でも受けられます。
  5. 免許を申請する 合格通知書と、実技講習の修了証などを付けて申請します。この手続きをしないと免許証は出ません。

免許を受ける条件(どれか1つ)

試験に受かっただけでは、免許は受けられません。厚生労働省の手引きでは、2級の免許申請に必要な条件として、次のようなものが並んでいます。

主な条件付ける書類の例
ボイラー実技講習を修了した実技講習の修了証
ボイラーの取扱いで6か月以上の実地修習をした実地修習の結果報告書
大学・高専・高校などでボイラーの学科を修めて卒業し、3か月以上の実地修習をした卒業証明書と実地修習の結果報告書
ボイラー取扱技能講習を修了し、その後4か月以上、小規模ボイラーを扱った修了証と実務経験の証明書

ほかにも、海技士(機関)やエネルギー管理士(熱)の免状を持つ人などの区分があります。また、満18歳に満たない人は免許を受けられません。

ボイラーに触れる仕事をしていない人には、実技講習を受ける道があります。日本ボイラ協会は、経験を得る機会がない人は実技講習の修了で免許を受けられると案内しています。

読者読者

実技講習は、試験に受かってから受ければいいですか?

ちずがめちずがめ

前でも後でも大丈夫だよ。日程は支部ごとに違うから、先に調べておくと安心だね。

試験の中身:科目・問題数・時間

科目問題数(配点)
ボイラーの構造に関する知識10問(100点)
ボイラーの取扱いに関する知識10問(100点)
燃料及び燃焼に関する知識10問(100点)
関係法令10問(100点)
項目内容
試験時間13:30〜16:30の3時間
問題数4科目で40問・400点(公式の表を足し算)
免除される科目なし
実技試験なし(免許の条件として、別に実技講習など)
合格基準科目ごとの得点が40%以上で、かつ合計が60%以上

合計が6割を超えても、1つの科目でも4割に届かなければ不合格です。苦手な科目を作らないことが大切になります。

日数

試験は1日で、試験時間は3時間です。

試験は多くのセンターで毎月1回ほどあります。令和8年度(令和8年4月〜令和9年3月)の日程では、北海道・東北・中部・中国四国・九州の各センターで年12回、関東センターでは年14回が予定されています。

ボイラー実技講習は、法令で決められた20時間の講習です。例えば日本ボイラ協会埼玉支部では、3日間(最初の2日は座学、3日目は実習)で行われています。埼玉支部は令和8年度に8回の開催予定です。

費用:試験8,800円+実技講習+免許申請

項目金額
試験手数料8,800円(非課税)
ボイラー実技講習(埼玉支部の例)33,330円(税込)
免許の申請(紙の申請書)収入印紙1,500円分

試験手数料は、安全衛生技術試験協会の「令和5年6月1日現在」の表の金額です。受験票が出たあとは、返金されません。

実技講習の料金は、日本ボイラ協会埼玉支部の公式ページにある内訳(10%税込)です。

内訳金額
受講料29,700円
テキスト代(2冊)3,080円
テキストの送付手数料550円
合計33,330円

窓口で申し込むと送付手数料はかからないなど、条件で金額は変わります。これは埼玉の1つの支部の例で、全国一律ではありません。受講料は支部ごとに決まっているので、受けたい支部に確かめてください。

免許申請の手数料は、厚生労働省の手引きで紙の申請が収入印紙1,500円分(令和6年10月現在)です。マイナポータルから申請する場合は、1件1,450円をオンラインで払います。

読者読者

全部合わせると4万円ちょっと。自分で払うんですか?

ちずがめちずがめ

中の人の周りの現場では、仕事で使う資格は会社が費用を出してくれるのがふつうだよ。まずは会社に聞いてみよう。

合格率:令和7年度は52.9%

安全衛生技術試験協会の統計(令和7年度・学科試験)では、こうでした。

試験受験者合格者合格率
二級ボイラー技士21,349人11,303人52.9%
(参考)一級ボイラー技士4,372人2,207人50.5%

受けた人のおよそ半分が合格しています。協会のホームページでは、過去の問題も公開されています。

取ったあとの仕事

協会の紹介では、2級ボイラー技士は、ごく一般に置かれている製造設備や、暖房・冷房・給湯のためのボイラーを扱う役目とされています。

国の賃金統計では、ボイラー・オペレーター(浴場を除く)やビル設備管理人は「その他の定置・建設機械運転従事者」という職種に入っています。ポンプやコンプレッサーの運転、玉掛けの仕事なども同じ職種です。

国の統計(厚生労働省「一般職業紹介状況」2026年9月分)では、ハローワークの有効求人はこうなっていました。

仕事の分類有効求人
定置・建設機械運転従事者17,372件

※常用(パートを含む)の数字です。建設機械の運転なども含まれ、ボイラー技士の資格を求めていない求人も入っています。

2級ボイラー技士を足がかりに、1級ボイラー技士へ進む道もあります。

そろえる教材

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2級ボイラー技士のテキスト・問題集

4科目40問で、科目ごとに40%以上かつ合計60%以上が合格ラインです。科目ごとに見直せる問題集があると進めやすくなります。

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eラーニングで学ぶなら:SAT

現場系・技術系の資格のeラーニングを扱うSAT株式会社の講座一覧には、「2級ボイラー技士」があります(2026年11月3日に公式サイトで確認)。講座の中身や対応している範囲は講座ページで確かめてください。

よくある質問

経験がなくても受験できますか?

受験できます。2級ボイラー技士の試験に受験資格はなく、本人確認証明書を付けて申し込みます。ただし免許を受けるには、ボイラー実技講習の修了などの条件がいります。

ボイラー実技講習は、試験の前と後のどちらに受けますか?

どちらでも受けられます。日本ボイラ協会は、試験の前に受けることも、合格した後に受けることもできると案内しています。

試験に合格したら、すぐ働けますか?

合格通知書だけでは足りません。免許を受ける条件をそろえて申請し、免許証を受け取る必要があります。なお、18歳未満の人は免許を受けられません。

参考・出典

出典(10件)
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