01運転・輸送

テールゲートリフター特別教育の取り方|学科4時間+実技2時間

トラックの荷台のリフト(テールゲートリフター)で荷を積み卸すには、令和6年2月から特別教育が必要です。対象になる作業・ならない作業、学科4時間と実技2時間の中身、東京で学科1日・11,990円の例までを、法令と厚生労働省の公式資料で整理しました。

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学科4時間+実技2時間

テールゲートリフター特別教育の取り方

AT A GLANCE

テールゲートリフターの操作の業務に係る特別教育の早見表

資格名
テールゲートリフターの操作の業務に係る特別教育
種類
特別教育(労働安全衛生法)
費用の目安
一般11,990円の例(東京・学科講習・税込・テキスト代込み・令和8年9月1日現在)
かかる日数
東京の講習機関の例では学科1日。実技2時間以上は各事業場で行う
受ける条件
東京労働基準協会連合会の例では受講資格は特になし
公式の出典
公式情報を確認する ↗

MONEY MAP

この仕事の月収と、費用対効果

統計の職種:営業用貨物自動車運転者(大型車を除く)(テールゲートリフターを使う人だけの平均ではありません)

この職種34.2万円
全体の平均37.0万円

月収=きまって支給する現金給与額(残業代などを含む・賞与を除く)。全体の平均との差は−2.9万円。

この職種全体
月収(きまって支給)34.2万円37.0万円
うち基本の給与(所定内)28.7万円34.1万円
年間の賞与など38.5万円101.0万円
年収の目安(計算値)約449万円約546万円

費用対効果

取るのにかかる費用 11,990円(一般・東京の例)は、この職種の月収の約4%、日数にすると約1.1日分です。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・男女計・企業規模10人以上(e-Stat ↗)。年収の目安は「月収×12+賞与」で計算した値です。統計は「その職種で働く人の平均」で、資格を持つ人だけの平均ではありません。日数は1か月を30日として計算しています。

目次

「トラックの後ろのリフトを使うのに、資格がいるようになったって本当?」

「スイッチを押すだけの人も、特別教育を受けないといけないの?」

「何時間かかって、いくらくらい? 会社で受けるもの?」

トラックの荷台の後ろについている昇降用のリフトを、テールゲートリフターといいます。このリフトで荷を積み卸す仕事には、令和6年2月から特別教育が必要になりました。

この記事でわかること

  • テールゲートリフターの特別教育が必要になった時期と理由
  • 対象になる作業・ならない作業
  • 学科4時間・実技2時間の中身
  • 日数と費用の例(東京で学科1日・11,990円)

この記事の答え

テールゲートリフターを使って荷を積み卸す仕事には、「テールゲートリフターの操作の業務に係る特別教育」が必要です。

令和6年2月1日から義務になりました。国の決まりでは、学科4時間以上と実技2時間以上です。

東京の講習機関の例では学科は1日、費用は一般11,990円(税込・テキスト代込み)です。実技は各職場で行います。

読者読者

配送の仕事で、トラックの後ろのリフトを毎日使っています。何か受けないといけないんですか?

ちずがめちずがめ

決まりが変わったところだね。どこからどこまでが対象か、地図にして見ていこう。

ゴール:取ると何ができる?

労働安全衛生法では、危ない仕事に人をつかせるとき、会社(事業者)は特別の教育をしなければならないと決まっています。

令和5年の労働安全衛生規則の改正で、その仕事にテールゲートリフターの操作の業務が加わりました。労働安全衛生規則第36条第5号の4です。

条文では、テールゲートリフターは「貨物自動車の荷台の後部に設置された動力により駆動されるリフト」とされています。対象は、荷を積む作業か、荷を卸す作業を伴う操作に限られます。

つまり、特別教育を受けると、テールゲートリフターを使った積み卸しの仕事を任せてもらう入口に立てます。

項目内容
正式な名前テールゲートリフターの操作の業務に係る特別教育
決めている法令労働安全衛生法第59条第3項・労働安全衛生規則第36条第5号の4
中身を決めている告示安全衛生特別教育規程 第7条の4
義務になった日令和6年(2024年)2月1日
修了のしるし講習機関の修了証(東京労働基準協会連合会の例では写真入りのカード)

特別教育は国家試験の「免許」ではありません。法律が会社に求めている教育です。学科は外部の講習機関でも受けられます。

「操作」にはスイッチ以外も入る

厚生労働省のリーフレットでは、「テールゲートリフターの操作」には稼働スイッチの操作のほか、次のことも含まれるとされています。

  • 荷のキャスターストッパー(台車の車輪止め)などを操作すること
  • 昇降板(荷をのせる板)を広げたり、たたんだりすること

スイッチを押す人だけでなく、リフトのまわりの操作をする人も対象になりうる、ということです。

対象にならない作業もある

厚生労働省が出している問答(令和5年8月1日の事務連絡)では、次のような場合は特別教育がいらないとされています。

場面特別教育
荷の積み卸しをせず、後ろの扉を開けるためだけにリフトを動かすいらない
リフトを操作せず、リフトの上を通って荷台と荷受け台の間で荷を運ぶだけいらない
扉を開けたあと、そのリフトで荷を積み卸す必要
荷受け台につなぐためにリフトを動かし、そのあと積み卸しに使う必要

同じ問答では、「車検証の用途が貨物になっているものや、事業用(緑ナンバーなど)に限られるのか」という問いに、「車検証の用途の区分など、ほかの法令の分類に関わらず当てはまる」と答えています。

会社にも決まりがある

特別教育は、働く人より先に、会社に向けた決まりです。厚生労働省のリーフレットでは、特別教育をしたら、会社が受けた人や科目の記録をつくり、3年間保存する必要があるとされています。

また、次のような人は、科目の一部を短くしたり省いたりできるとされています。

当てはまる人短くできる・省ける科目
施行日の時点で6か月以上この業務をしていた人リフトに関する知識は45分以上、操作の方法は1時間以上でよい
国の「荷役作業の安全対策ガイドライン」にもとづく教育を受けた人リフトに関する知識・作業に関する知識を省略できる
陸上貨物運送事業労働災害防止協会の「ロールボックスパレット及びテールゲートリフター等による荷役作業安全講習会」を受けた人作業に関する知識を省略できる

関係法令の科目は、どの場合も省略できません。自分がどれに当てはまるかは、会社に確かめましょう。

道筋:修了証を受け取るまでの4ステップ

  1. 職場で必要か確かめる リフトで荷を積み卸す仕事かどうかを確かめます。会社が社内で教育する場合もあるので、先に職場に聞くと二度手間になりません。
  2. 学科の講習に申し込む 外部で受けるなら、各地の労働基準協会などの講習に申し込みます。日程と料金は機関ごとに決まっています。
  3. 学科と実技を受ける 学科はリフトの仕組み・作業のしかた・法令、実技はリフトの操作の方法です(下の表)。東京労働基準協会連合会の講習は学科だけで、実技は各職場で行うよう案内されています。
  4. 修了証を受け取る 東京労働基準協会連合会の例では、原則として講習の修了日に修了証が交付されます。

講習の中身と時間

国の告示(安全衛生特別教育規程 第7条の4)では、講習の中身と時間がこう決まっています。時間は「この時間以上行う」という最低ラインです。

区分科目主な範囲時間
学科テールゲートリフターに関する知識リフトの種類・構造・取扱い方法、点検と整備の方法1.5時間
学科テールゲートリフターによる作業に関する知識荷の種類と取扱い方法、台車の種類・構造・取扱い方法、保護具の着用、災害防止2時間
学科関係法令法律・政令・規則の関係する条文0.5時間
実技テールゲートリフターの操作の方法―2時間

学科が合計4時間、実技が2時間で、全部で6時間です。

学科でいちばん長いのは「作業に関する知識」の2時間です。リフトそのものだけでなく、荷や台車の扱い方、ヘルメットなどの保護具も学びます。

厚生労働省のリーフレットでは、リフトの種類として、アーム式・垂直式・後部格納式・床下格納式が紹介されています。メーカーの商品名に関わらず、荷台の後ろについた動力のリフトが対象だとされています。

読者読者

実技は講習会場じゃなくて、会社でやるんですか?

ちずがめちずがめ

申し込み先によって違うから、案内を見て会社とも話してね。一歩ずつ行けば、ちゃんと着くよ。

東京労働基準協会連合会(安全衛生研修センター)の案内では、受講資格は「特に無し」となっています。ほかの講習機関で受ける場合は、それぞれの案内を見てください。

日数:学科1日の例

東京労働基準協会連合会の安全衛生研修センターでは、学科講習が1日間です。時間はリフトに関する知識1時間30分、作業に関する知識2時間、関係法令30分です。

この講習は学科だけなので、実技(2時間以上)は各職場で行うよう案内されています。実技まで終えて、決まりどおりの特別教育になります。

修了すると、原則としてその日に写真入りのプラスチックカードの修了証が交付されます。その日に受け取れない場合は後日郵送で、郵送料は受講者の負担と案内されています。

費用:一般11,990円の例

東京労働基準協会連合会(安全衛生研修センター)の料金表では、テールゲートリフターの特別教育はこうなっています。

区分受講料テキスト代合計(税込)
一般11,000円990円11,990円
会員7,700円990円8,690円

※令和8年9月1日現在の料金表より。会員は、東京労働基準協会連合会の本部・支部や地区の労働基準協会の会員です。受講料は講習機関ごとに決まっていて、場所によって違います。申し込み先の公式の料金表で確かめてください。

読者読者

1万円ちょっとなら、自分で払って受けたほうが早いかな。

ちずがめちずがめ

中の人の周りの現場では、仕事で使う資格は会社が費用を出してくれるのがふつうだよ。まず職場に聞いてみてね。

取ったあとの仕事

テールゲートリフターは、トラックの荷台の後ろについたリフトです。厚生労働省のリーフレットでも、ロールボックスパレット(カゴ台車)を使う荷役の注意点が取り上げられています。

国の統計(厚生労働省「一般職業紹介状況」2026年9月分)では、「自動車運転従事者」の仕事のハローワークの有効求人は98,821件でした(常用・パートを含む)。

この数字はテールゲートリフターを使う仕事だけの求人ではなく、車を運転する仕事全体の数です。求人を探すときは、「テールゲートリフター」の言葉で絞りこむ方法もあります。

求人票に「テールゲートリフター特別教育」と書かれていたら、修了していることが求められている、または入社後に受ける前提だと読めます。どちらなのかは、応募の前に求人を出している会社に聞いて確かめましょう。

そろえる教材

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eラーニングで学ぶなら:SAT

現場系・技術系の資格のeラーニングを扱うSAT株式会社の講座一覧には、「テールゲートリフター特別教育」があります(2026年11月3日に公式サイトで確認)。実技の扱いや修了証の条件は、講座ページで確かめてください。

よくある質問

テールゲートリフターの特別教育に試験はありますか?

国の告示(安全衛生特別教育規程 第7条の4)で決まっているのは、学科と実技の科目と時間です。修了のしかたは講習機関によって違うので、申し込み先の案内で確かめてください。

白ナンバーや自家用のトラックでも必要ですか?

厚生労働省の問答では、労働安全衛生規則の「貨物自動車」は、車検証の用途の区分などに関わらず当てはまるとされています。仕事で荷を積み卸すためにリフトを操作するなら、ナンバーの色を理由に不要とは考えないでください。迷ったら最寄りの労働基準監督署に聞くのが確実です。

前から何年もリフトを使っていました。全部受け直しですか?

厚生労働省のリーフレットでは、施行日の時点で6か月以上この業務をしていた人は、リフトに関する知識を45分以上、操作の方法を1時間以上に短くできるとされています。作業に関する知識と関係法令は省略できません。どう扱うかは会社が決めるので、職場に確かめてください。

参考・出典

出典(7件)
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