03建設・土木・電気工事

車両系建設機械(ユンボ)免許の取り方|3t以上は技能講習・大特なら14時間

ユンボ(油圧ショベル)やブルドーザーの「免許」は、車両系建設機械の運転技能講習の修了証です。機体重量3トン以上は技能講習、3トン未満は特別教育。持っている免許と経験で38時間の講習が短くなる仕組みを、国の告示と教習所の公式情報で整理しました。

3t以上は技能講習・大特なら14時間

ユンボ(車両系建設機械)免許の取り方

AT A GLANCE

車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習の早見表

資格名
車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習
種類
技能講習(労働安全衛生法)
費用の目安
38時間コースで107,800〜117,000円、14時間コースで44,000〜49,000円の例(東京・千葉・税込)
かかる日数
38時間コースは5日、14時間コースは2日の例
受ける条件
講習は全部で38時間。大型特殊免許や運転経験で14時間などに短くなる(普通免許だけでは短くならない)
公式の出典
公式情報を確認する ↗

MONEY MAP

この仕事の月収と、費用対効果

統計の職種:建設・さく井機械運転従事者

この職種36.3万円
全体の平均37.0万円

月収=きまって支給する現金給与額(残業代などを含む・賞与を除く)。全体の平均との差は−0.8万円。

この職種全体
月収(きまって支給)36.3万円37.0万円
うち基本の給与(所定内)33.6万円34.1万円
年間の賞与など52.7万円101.0万円
年収の目安(計算値)約488万円約546万円

費用対効果

取るのにかかる費用 117,000円(38時間コース・八王子の例)は、この職種の月収の約32%、日数にすると約9.7日分です。

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・男女計・企業規模10人以上(e-Stat ↗)。年収の目安は「月収×12+賞与」で計算した値です。統計は「その職種で働く人の平均」で、資格を持つ人だけの平均ではありません。日数は1か月を30日として計算しています。

目次

「現場でユンボに乗ってと言われたけど、どの資格を取ればいい?」

「3トン以上と3トン未満で、何が違うの?」

「講習は何日かかる? 費用はいくら?」

ユンボ(油圧ショベル)やブルドーザーの「免許」は、国家試験ではなく登録教習機関の講習を受けて取る修了証です。機械の重さと、持っている免許・経験で、受ける講習と時間が変わります。

この記事でわかること

  • 機体重量3トン以上と3トン未満で、必要なものの違い
  • 修了証を受け取るまでの4ステップ
  • 持っている免許と経験で変わる講習の時間(38時間・14時間など)
  • 日数と費用の例(38時間で5日・10万円台、14時間で2日・4万円台)

この記事の答え

機体重量3トン以上のユンボやブルドーザーを仕事で運転するには、「車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習」を修了する必要があります。

何も持っていない人は38時間。大型特殊免許があれば14時間です。普通免許だけでは時間は短くなりません。

費用は、38時間コースで107,800〜117,000円、14時間コースで44,000〜49,000円の例があります(東京・千葉の教習所・税込)。

読者読者

土木の現場でユンボに乗ってほしいと言われました。何から調べればいいですか?

ちずがめちずがめ

まずは、乗る機械が3トン以上か未満かを確かめよう。そこで道が分かれるんだ。

ゴール:取ると何ができる?

「ユンボの免許」「重機の免許」と呼ばれているものは、正しくは車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習の修了証です。

対象になる機械は、国の政令(労働安全衛生法施行令 別表第七)で決まっています。

種類主な機械
整地・運搬・積込み用ブルドーザー、モーターグレーダー、トラクターショベル、ずり積機、スクレーパー、スクレープドーザー
掘削用パワーショベル、ドラグショベル、ドラグライン、クラムシェル、バケット掘削機、トレンチャー

ユンボやショベルカーと呼ばれる油圧ショベルも、この講習の対象です。講習機関の案内でも、対象の例に油圧ショベルが挙がっています。

必要なものは、機械の重さで分かれます。

運転したい機械必要なもの
機体重量3トン以上運転技能講習の修了
機体重量3トン未満特別教育(小型車両系建設機械)

道路を走らせる運転は、この講習の範囲に入りません。対象は、工事現場など道路以外での運転です。

「3トン」は、機械の本体の重さで数えます。住友建機教習所の講習案内では、機体質量を「ブーム・アームおよびバケット等の作業装置を取り除いた本体の乾燥質量」と説明しています。3トン以上か迷ったら、職場や教習機関に聞きましょう。

3トン未満の特別教育は、国の規程で学科7時間・実技6時間の、合わせて13時間以上と決まっています。

また、同じ「車両系建設機械」でも、くい打ち機などの基礎工事用や、ブレーカーなどの解体用は、別の講習です。乗る機械がどれに当たるか、先に職場で確かめておきましょう。

ほかの資格が要る作業

ユンボを使う作業でも、中身によっては別の講習が要ります。住友建機教習所の講習案内では、次の例が挙がっています。

作業の例必要な講習
クレーン機能付きの油圧ショベルでつり上げる移動式クレーン運転実技教習、または小型移動式クレーン運転技能講習
ブレーカーを付けて壊す車両系建設機械(解体用)運転技能講習
くい打ち・くい抜きなどの基礎工事車両系建設機械(基礎工事用)運転技能講習
ローラーで地面を締め固めるローラーの特別教育

現場でどこまで任されるかを、先に聞いておくと迷いません。

道筋:修了証を受け取るまでの4ステップ

  1. 機械の重さと自分のコースを確かめる 3トン以上なら技能講習です。持っている免許と、建設機械の運転経験で、講習の時間が決まります(下の表)。
  2. 登録教習機関に申し込む 講習を行えるのは、都道府県労働局に登録された教習機関です。日程と料金は機関ごとに決まっています。経験で時間を短くする場合は、会社の証明などの書類が要ります(下の「申し込みで要る書類の例」)。
  3. 学科と実技の講習を受ける 学科は機械の仕組み・作業の方法・力学と土質・法令、実技は走行と作業装置の操作です。
  4. 修了試験に合格して修了証を受け取る 国の規程で、学科試験と実技試験を行うと決まっています。

講習の時間:持っている免許と経験で変わる

国の告示(車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習規程)では、講習の中身と時間がこう決まっています。

区分科目時間
学科走行に関する装置の構造と取扱い4時間
学科作業に関する装置の構造・取扱いと作業方法5時間
学科運転に必要な一般的事項(力学・土質工学・土木施工の方法)3時間
学科関係法令1時間
実技走行の操作20時間
実技作業のための装置の操作5時間

全部受けると38時間です。持っている免許や経験によって、一部の科目が免除されます。

あなたの状態免除される科目講習の時間
免許なし、または普通免許だけで、建設機械の運転経験なしなし38時間
車両系建設機械(基礎工事用)の技能講習を修了している走行の装置の学科(4時間)34時間
建設機械の運転の仕事を6か月以上走行の操作(20時間)18時間
大型特殊免許を持っている/普通免許などを持ち、建設機械の運転の仕事を3か月以上/不整地運搬車の技能講習を修了している走行の装置の学科(4時間)と走行の操作(20時間)14時間

※「運転の仕事」は、3トン未満を含む整地・掘削・解体用の建設機械や、不整地運搬車の運転の業務です。普通免許などには、大型・中型・準中型と、第二種免許も含みます。

ほかにも、さらに短くなる決まりがあります。

  • 建設機械施工管理技術検定の一定の合格者:走行の学科・一般的事項・関係法令・走行の操作が免除され、作業の装置の学科(5時間)と操作(5時間)の10時間
  • 車両系建設機械(解体用)の技能講習を修了した人など:特例の講習で、学科4時間・実技2時間の合わせて6時間

経験の数え方や証明のしかたは、申し込む教習機関で確かめてください。

申し込みで要る書類の例

住友建機教習所 千葉教習センターの14時間コースでは、受講資格を「満18歳以上の健康な方」としたうえで、次の書類を求めています。

当てはまる条件要る書類の例
大型特殊免許を持っている免許証のコピー
普通免許などを持ち、特別教育を受けてから運転の仕事を3か月以上運転免許証、特別教育の実施証明、運転経験の証明(事業主の印鑑)、小型車両系の特定自主検査の記録
不整地運搬車の技能講習を修了している修了証のコピー

経験の証明は、会社に書いてもらう書類です。3トン未満で経験を積んでから14時間コースを狙う場合は、特別教育の修了証をなくさないようにしておきましょう。

読者読者

普通免許は持っています。フォークリフトみたいに短くなりますか?

ちずがめちずがめ

普通免許だけだと38時間のままなんだ。表のどの行に当てはまるか、一歩ずつ確かめよう。

日数の例

教習機関の公式ページでは、コースごとの日数はこうなっています。

教習機関(場所)14時間コース18時間コース38時間コース
コマツ教習所 東京センタ(東京都八王子市)2日案内なし5日
住友建機教習所 千葉教習センター2日3日5日

※2026年11月3日に各公式ページで確認。住友建機教習所 千葉教習センターの18時間コースは、確認した時点では「開講していません」と書かれていました。

日程の組み方は教習機関ごとに違います。仕事を休む日数を決める前に、申し込み先の日程表を見てください。

費用:38時間コースで約11万円の例

教習機関の公式の料金表では、こうなっています(税込)。

教習機関(場所)14時間コース18時間コース38時間コース
コマツ教習所 東京センタ(東京都八王子市・テキスト代込み)49,000円案内なし117,000円
住友建機教習所 千葉教習センター44,000円52,800円107,800円

※2026年11月3日に各公式ページで確認。受講料は教習機関ごとに決まっていて、場所によって違います。申し込み先の公式の料金表で確かめてください。

3トン未満の特別教育(13時間)は、コマツ教習所 東京センタで2日・21,000円(税込・テキスト代込み)の例があります。同じセンタには、学科をeラーニングで受けて実技を1日で受けるコース(21,000円)もあります。

住友建機教習所の講習ページには、会社向けの「人材開発支援助成金」の案内も載っています。支給の条件は、会社の担当者が確かめるものです。

読者読者

38時間だと10万円をこえるんですね…。自分で払うものですか?

ちずがめちずがめ

中の人の周りの現場では、仕事で使う資格は会社が費用を出してくれるのがふつうだよ。申し込む前に、まず職場に聞いてみよう。

取ったあとの仕事

ユンボやブルドーザーを使う仕事は、道路や造成などの土木工事、建設現場などにあります。

国の統計(厚生労働省「一般職業紹介状況」2026年9月分)では、ハローワークの有効求人はこうでした(常用・パートを含む)。

職業有効求人
定置・建設機械運転従事者17,372件
土木作業43,041件

よくある質問

ユンボに「免許」はないのですか?

国家試験の免許ではなく、登録教習機関の「運転技能講習」を修了して受け取る修了証です。一般には「ユンボの免許」「重機の免許」と呼ばれています。

3トン未満なら講習はいりませんか?

いります。機体重量3トン未満の機械の運転には、小型車両系建設機械の特別教育(学科7時間・実技6時間以上)が必要です。

大型特殊免許があれば、講習なしで乗れますか?

乗れません。大型特殊免許があると講習の一部が免除されて14時間になりますが、技能講習の修了は必要です。

参考・出典

出典(7件)
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