宅建の取り方|受験料8,200円・50問2時間・合格率18.7%
宅地建物取引士(宅建士)は、不動産の取引で重要事項の説明をするための国家資格です。受験資格は不要。試験は年1回・50問2時間で、令和7年度の合格率は18.7%・合格点は33点でした。登録講習の5問免除、合格後の登録と宅建士証までを、公式の情報で整理しました。
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受験資格なし・年1回10月
宅建の取り方
AT A GLANCE
宅地建物取引士(宅建士)の早見表
- 資格名
- 宅地建物取引士(宅建士)
- 種類
- 国家資格(宅地建物取引業法)
- 費用の目安
- 受験手数料8,200円(非課税)。合格後に登録37,000円・宅建士証4,500円(政令の標準額)
- かかる日数
- 試験は年1回・10月の第3日曜日(2時間)。合格発表は11月下旬
- 受ける条件
- 受験資格なし(日本国内に住んでいれば年齢・学歴に関係なく受験できる)
- 公式の出典
- 公式情報を確認する ↗
MONEY MAP
この仕事の月収と、費用対効果
統計の職種:販売類似職業従事者(不動産仲介人・不動産売買人を含む職種。保険代理や株式売買の人なども入り、宅建士だけの平均ではありません)
月収=きまって支給する現金給与額(残業代などを含む・賞与を除く)。全体の平均との差は+6.3万円。
| この職種 | 全体 | |
|---|---|---|
| 月収(きまって支給) | 43.4万円 | 37.0万円 |
| うち基本の給与(所定内) | 40.6万円 | 34.1万円 |
| 年間の賞与など | 143.8万円 | 101.0万円 |
| 年収の目安(計算値) | 約665万円 | 約546万円 |
費用対効果
取るのにかかる費用 49,700円(受験手数料+登録+宅建士証の交付(政令の標準額))は、この職種の月収の約11%、日数にすると約3.4日分です。
出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」一般労働者・男女計・企業規模10人以上(e-Stat ↗)。年収の目安は「月収×12+賞与」で計算した値です。統計は「その職種で働く人の平均」で、資格を持つ人だけの平均ではありません。日数は1か月を30日として計算しています。
目次
「宅建って、学歴や経験がなくても受けられる?」
「試験はいつ? 何問で、何点取れば受かるの?」
「合格したら、すぐに宅建士として働ける?」
宅地建物取引士(宅建士)は、土地や建物の取引で大事な説明と書類への記名をするための国家資格です。試験に受かったあと、都道府県での登録と、宅建士証の交付を受けて宅建士になります。
この記事でわかること
- 宅建士にしかできない仕事と、事務所ごとに置く人数のきまり
- 試験の日・問題数・時間・受験手数料
- 登録講習で5問が免除される人の条件
- 令和7年度の合格率と合格点、合格後の登録と宅建士証まで
この記事の答え
宅建試験は受験資格がなく、日本国内に住んでいれば誰でも受けられます。試験は年1回、10月の第3日曜日に、50問・2時間で行われます。
受験手数料は8,200円。令和7年度の合格率は18.7%、合格点は50問中33点でした。合格後は、実務経験2年か登録実務講習で登録をし、宅建士証を受け取ります。
宅建って、試験に受かればすぐ名乗れるんですか?
合格のあとに、登録と宅建士証の手続きがあるんだ。まずは何ができる資格なのかから見ていこう。
ゴール:取ると何ができる?
宅建士とは、試験に合格し、都道府県知事の登録を受け、宅建士証の交付を受けた人のことです。合格しただけでは、まだ宅建士ではありません。
宅建士にしかできない3つの仕事
不動産の売買や賃貸の取引では、次の仕事を宅建士がしなければなりません(宅地建物取引業法 第35条・第37条)。
| 仕事 | 中身 |
|---|---|
| 重要事項の説明 | 契約の前に、物件の権利や法律の制限などを書面で説明する |
| 重要事項説明書への記名 | 説明した書面に名前を書く |
| 契約の書面への記名 | 契約が成立したときに渡す書面(契約書など)に名前を書く |
説明をするときは、相手に宅建士証を見せることも法律で決まっています。
事務所ごとに「5人に1人以上」
不動産の取引を仕事にする会社(宅地建物取引業者)は、事務所ごとに、成年で専任の宅建士を置かなければなりません(宅地建物取引業法 第31条の3)。
人数は国土交通省令で決まっています。事務所では、業務に従事する人の5分の1以上の宅建士が必要です(宅地建物取引業法施行規則 第15条の5の3)。
| 働く人の数 | 必要な宅建士(5分の1以上) |
|---|---|
| 5人 | 1人以上 |
| 10人 | 2人以上 |
| 11人 | 3人以上 |
人数が足りなくなったときは、2週間以内に合わせなければならないと定められています。会社にとって、宅建士は欠かせない存在です。
道筋:宅建士になるまでの5ステップ
- 試験に申し込む 申し込みはインターネットと郵送の2つです。令和8年度は、インターネットが7月1日〜31日、郵送が7月1日〜15日でした。原則として、今住んでいる都道府県で受けます。
- 試験を受ける 試験は原則、毎年10月の第3日曜日です。受験票は10月初めに届きます。
- 合格発表を確かめる 合格発表は原則11月下旬です。合格した人には、合格証書が簡易書留で届きます。
- 都道府県に登録する 受験した都道府県で登録します。実務経験が2年以上あるか、登録実務講習を修了していることなどが条件です。
- 宅建士証を受け取る 登録した都道府県知事に、宅建士証の交付を申請します。有効期間は5年です。
不動産の仕事をしたことがなくても、登録できるんですか?
経験が2年に足りない人には、登録実務講習という道があるよ。あとで詳しく見ていこう。
試験の中身:50問・四肢択一・2時間
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験日 | 毎年1回、原則10月の第3日曜日(令和8年度は10月18日) |
| 試験時間 | 13時〜15時の2時間(登録講習修了者は13時10分〜15時の1時間50分) |
| 問題数 | 50問(登録講習修了者は45問) |
| 試験の方法 | 4つの中から1つを選ぶ筆記試験(マークシート) |
| 受験資格 | 日本国内に住んでいれば、年齢・学歴に関係なく誰でも |
| 受験手数料 | 8,200円(消費税はかからない) |
試験の範囲は、法令でおおむね次の7つとされています。
- 土地と建物の形や構造など
- 土地と建物の権利と、その移り変わりに関する法令
- 土地と建物についての法令上の制限
- 宅地と建物についての税金の法令
- 宅地と建物の需要と供給に関する法令と実務
- 宅地と建物の価格の評価
- 宅地建物取引業法と関係する法令
出題のもとになる法令は、その年の4月1日に施行されているものです。法律が変わることがあるので、教材は新しい年度のものを選ぶと安心です。
登録講習で5問が免除される人
「登録講習」を修了し、その修了試験に合格すると、上の1と5の分野の5問が免除されます。試験は45問になります。
ただし、登録講習を受けられるのは、宅地建物取引業で働いていて、従業者証明書を持っている人だけです。一般の人は受けられません。
免除が使えるのは、修了試験に合格した日から3年以内の試験です。申し込みから修了まで2か月以上かかるので、早めの準備が必要です。
日数
試験は1日、2時間です。合格発表は、試験の日から26日後(土日祝日を除く)の日で、原則11月下旬です。令和8年度は、10月18日に試験があり、11月25日に発表されます。
試験は年に1回だけです。申し込みは7月なので、受けると決めたら、6月ごろに出る試験案内を待って準備を始めることになります。
費用:受験手数料8,200円+登録と宅建士証
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 受験手数料 | 8,200円(非課税) |
| 宅建士の資格登録 | 37,000円(政令の標準額) |
| 宅建士証の交付 | 4,500円(政令の標準額) |
| 合計 | 49,700円 |
登録と宅建士証の金額は、国の「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」で決められた標準の額です。実際に払う額と払い方は、登録する都道府県の案内で確かめてください。
一度払った受験手数料は、申し込みが受理されなかった場合などを除いて返ってきません。
このほかに、人によって次の講習の費用がかかります。講習を行う機関ごとに料金が違うため、ここでは金額を書いていません。
- 登録実務講習:実務経験が2年に満たない人が登録するときに受ける
- 法定講習:合格から1年を過ぎて宅建士証を申請するときと、5年ごとの更新のときに受ける
- 登録講習:5問免除を受けたい、不動産の会社で働く人が受ける
合格率:令和7年度は18.7%・合格点は33点
令和8年度の結果は11月25日に発表される予定です。ここでは、発表済みの令和7年度までの公式の数字を載せます。
| 年度 | 受験者 | 合格者 | 合格率 | 合格点(50問) | 合格点(登録講習修了者・45問) |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和7年度 | 245,462人 | 45,821人 | 18.7% | 33点 | 28点 |
| 令和6年度 | 241,436人 | 44,992人 | 18.6% | 37点 | 32点 |
| 令和5年度 | 233,276人 | 40,025人 | 17.2% | 36点 | 31点 |
令和7年度は、申し込んだ人が306,099人、そのうち実際に受けた人が245,462人でした。合格点は年によって変わり、直近3年では33点〜37点です。
5人に1人も受からないんですね……。
年に1回だから、7つの分野を計画的に進めよう。一歩ずつ行けば、ちゃんと着くよ。
合格したあと:登録と宅建士証
登録できる人
合格したら、受験した都道府県で登録をします。法律の欠格の条件に当てはまらず、次のどれか1つに当てはまる人が登録できます。
- 宅地建物取引業の実務(一般の管理部門は除く)の経験が2年以上
- 国土交通大臣の登録を受けた「登録実務講習」を修了した
- 国や地方公共団体などで、宅地や建物の取得・処分の仕事を通算2年以上した
登録実務講習は、合格した人だけが受けられる法定の講習です。修了すると、2年以上の実務経験がある人と同じ以上の力があると認められます。
実務経験や講習修了の有効期限は、都道府県によって違う場合があります。合格した都道府県の担当の課に確かめてください。
宅建士証
登録を受けたら、登録した都道府県知事に宅建士証の交付を申請します。宅建士証の有効期間は5年です。
合格から1年以内に申請する人は、法定講習が免除されます。1年を過ぎると、申請前6か月以内に行われる講習を受ける必要があります。
取ったあとの仕事
宅建士が必要とされるのは、土地や建物の売買・賃貸の取引を仕事にする会社です。法律で、事務所ごとに一定の数の宅建士を置くことが決まっています。
不動産の取引を仕事として始めるには、国土交通大臣か都道府県知事の免許が必要です。不動産適正取引推進機構の説明では、その免許を受けるに当たって、事務所ごとに決められた数の専任の宅建士を置くこととされています。
重要事項の説明と、説明書・契約の書面への記名は、宅建士でなければできません。取引の大事な場面を受け持つ仕事です。
上の月収の欄は、統計の「販売類似職業従事者」の値です。この職種には不動産仲介人・不動産売買人が含まれますが、保険代理や株式売買の人なども入っています。宅建士だけの平均ではありません。
そろえる教材
宅建のテキスト・過去問題集
50問の四肢択一で、合格点は年度ごとに変わります(令和7年度は33点)。出題のもとになる法令は試験の年の4月1日時点のものなので、その年度の版を選びましょう。
よくある質問
学歴や年齢に条件はありますか?
ありません。日本国内に住んでいる人なら、年齢・学歴に関係なく誰でも受験できます。ただし、合格後の登録には一定の条件があります。
住んでいない都道府県で受験できますか?
原則として、申し込み時点で住んでいる都道府県で受けます。他の都道府県の人を受け入れている道県もあります。申し込んだ試験地や会場は、あとから変えられません。
不動産の仕事をしていなくても、5問免除を受けられますか?
受けられません。5問免除のもとになる登録講習は、宅地建物取引業で働き、従業者証明書を持っている人だけが受講できます。
参考・出典
出典(9件)
- 不動産適正取引推進機構「宅建試験の概要」(受験資格・試験日・問題数・受験手数料・試験の内容)
- 不動産適正取引推進機構「宅建試験のスケジュール」(令和8年度)
- 不動産適正取引推進機構「登録講習(試験の一部(5問)免除)について」
- 不動産適正取引推進機構「試験実施概況(令和7年度以前10年間)」PDF
- 不動産適正取引推進機構「宅地建物取引士資格登録等の手続について」
- 不動産適正取引推進機構「宅建試験のFAQ」
- 国土交通省「宅地建物取引士 講習体系(受験から宅建士証交付までの流れ)」PDF
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(第22条の2・第31条の3・第35条・第37条)・同「施行規則」(第15条の5の3)
- e-Gov法令検索「地方公共団体の手数料の標準に関する政令」(登録・宅建士証の標準額)・厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」職種(小分類)第1表(e-Stat)